装甲少女マシエリ(完結)

運命とたたかう美少女マシエリと相棒ボーグの物語!

エピソード22 ヒトとモノ

お! マシエリ、気づいたんか~?」


 ボーグが声をあげると、マシエリは左手でおでこを押さえながら起きあがってあぐらをかいた。


「あの、プログラム汚染型のマシーンやったで~。このボーグ様が倒したったがな~」


ボーグが嬉しそうに言い、マシエリがボーグの視線の先を見ると、子猫の首が鋭利な刃物でスパッと切り裂かれて倒れていた。


マシエリが悲しげに子猫を見ていると、


「ったくよ~、無防備に手なんか出すんじゃね~よ。危うくおいらまで感染しちまうとこだったんやで~!」


 とボーグが声を荒げた


「ごめんなさい……」


 マシエリが素直に謝ると、ボーグはポカーンとした顔でマシエリのおでこを触った。


「なんだよ~。えらくしおらしいじゃねえか~。どっか壊れたか~?」


「……」



 無言で猫を見つめているマシエリに、


「さっさと手足、ポンポンッとくっつけて、こんな場所とっととおさらばしようぜ~」


 とボーグが言うと、


「まったくう、人を“モノ”みたいにいってえ」


 とやっといつものマシエリの顔にもどった。


「“モノ”じゃねえか。おめえおいらもよ」


 ボーグが言うと、


「そんなことじゃあ、女の子にモテないわよお」


 とマシエリはをとがらせた。


「別にモテたくねーつってんやろが~」


 ボーグが短い手足をバタつかせると、マシエリは笑った


                (TO BE CONTINUED)

エピソード21 救命室にて

救急救命室の2つのベッドに、血まみれのエリスボーグナインが横たわっている。


その脇で数名の医師たちが声をひそめて話している。


少女は、は無事だ。ドールにできるな」


老人は脳の3分の2を損傷している。ドール化は不可能だ」


ボッツにならできるのでは?」


をボッツにするのか? 賛同できんな……」


「少女は両親を殺されている。身寄りがひとりもいないよりはよいのでは?」


「ボッツが身寄りといえるのか?」


「いないよりはマシだろう」


「この少女とて、記憶が継続されるかわからんしな……」


暗闇のなか、「マシエリお嬢様、マシエリお嬢様」と呼ぶ声がする。


「うう……」


マシエリが目を開けると、執事のボーグナインが目に映り、ぼんやりとその姿がボッツのボーグへと変化した。


「マシエリィ~。大丈夫かぁ~? マシエリィ~!」


 ボーグが叫び、マシエリは自分がうつ伏せに寝ていることに気づく。


修理のため、マシエリのゴシックロリータの黒い上着が胸のあたりまでめくられ、背中にボーグのから延びた無数のコードが刺さっている。



「ボーグ……」


 マシエリがの鳴くような声でつぶやいた。



                (TO BE CONTINUED)

エピソード20 黒い影

ガシャガシャガシャと誰かが廊下からドアノブを激しくまわし、ドガンドガン!とドアを蹴り飛ばしている。


「ボーグナイン……」


マシエリが不安げに執事の顔を見ると、


「さあ、窓からお逃げください!


と執事が白いレースのカーテンをめくり、を開けた。


ドゴン!ドゴーン!とドアを蹴破り、黒い人影が血まみれのナイフをもってマシエリと執事にひたひたと近づき、ナイフを振りあげた。


バリバリと雷が鳴り、室内がビカビカと光る。


「お嬢様っ!」


執事がマシエリを屈ませ、覆いかぶさると、黒い影は執事の背中や頭を何度も何度もナイフで突き刺した。


「ボーグナイン!!」


「お嬢……様……」


執事はマシエリを体で覆ったまま息絶えた


「ボーグ……」


 マシエリはボーグの腹の下でつぶやいた。


                (TO BE CONTINUED)

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