装甲少女マシエリ(完結)

運命とたたかう美少女マシエリと相棒ボーグの物語!

エピソード19 エリスとボーグナイン

年老いた執事の姿のボーグはマシエリの部屋のドアを開けると、トレーをもって入ってきた。


エリスお嬢様のお好きなハルフレームのケーキでございます。お客様のおみやげでございます」


 ボーグが微笑むと、


「ハルフレームの! まあ、素敵なお客様ね。一区切りついたらいただくわ」


 とマシエリがこたえた。


「ホホ。では、こちらにお置きしますね」


執事はピアノからやや離れたところにあるテーブルにトレーを置いた。


「今夜は大変お冷えになります。お嬢様、あまりご無理なさらずに」 


「ありがとう、ボーグナイン


 マシエリが微笑むと、ボーグは深々と頭をさげて、部屋を出ていった。


マシエリがピアノを弾き続けると、外は夕方になり、雨はどしゃぶりになっていった。


マシエリはピアノのを止めると、テーブルへと歩いていった。


椅子に座って紅茶を飲み、ケーキを一口食べると、マシエリは幸せな顔を浮かべ、足元のミュウにケーキをひとかけらあげた。


マシエリがふたたび紅茶をひとすすりすると、ミュウがガクガクと震えだし、ゴポッとを吐いて倒れた。


「ミュウ!」


ドンドンと激しく部屋のドアをノックする音が響いた。


マシエリが返事をするまもなく、執事が部屋に入ってきて、後ろ手にをかけた。


執事の両手と腹は血まみれで、よろよろと足元がおぼつかない。


「お嬢様! そのケーキ、召しあがらないでください!


「ボーグナイン……、どうしたの?」


「ここからお逃げください!」


                (TO BE CONTINUED)

エピソード18 記憶の調べ

白目をむき、マシエリの右ひじと左膝の切断面からジジジジジとがあがっている。


マシエリがバタンとうつぶせに倒れると、


「マシエリィ~!」


 とボーグが絶叫した。


子猫がボーグを狙って、舌をシュンシュンとすばやく左右にのように動かしている。


チッ! こいつがプログラム感染型か~! 2体いやがったんか~」


 ボーグは警戒したが、子猫の舌がシュンと伸び、たやすくボーグの胸を突き刺した


「やっべぇ~!」


 ボーグが叫ぶなか、ボーグの意識は薄れ、古い洋館が脳裏に現れた。


外はしとしととがふり、洋館の廊下ではピアノの調べが流れている。


ボーグがコッコッとどこかの部屋のドアをノックした。


ボーグの手はなぜか年老いた男の手になっている。


ピアノが止まり、


「はい」


 と大人びた少女の声がした。


エリスお嬢様、ケーキと紅茶をお持ち致しました」


 ボーグの声はおだやかな老人の声になっている。


ボーグナインね。どうぞ」


「失礼致します」


 ボーグがドアを開けると、グランドピアノに少女が座っていた。


17歳のマシエリだった。


ピアノの上には、先ほどの猫とそっくりな子猫が座っている。


マシエリの愛猫のミュウだ。


                (TO BE CONTINUED)

エピソード17 戦い終わって……

「この大砲、カワユクないからキラ~イ」


 
マシエリが右腕から左手でレーザー砲をはずして、トランクにポイッと投げ入れた。


 右腕に、元の白く華奢な義手をつけて、
グーパーグーパーしていると、


「1階分おりる手間はぶけてよかったじゃね~か、ケケ


とボーグが笑った。


「な~にいってんのよお。あんたの作戦のせいで、上に置いてきちゃったじゃないのよお。あんた、飛べるんだから、ちょっと取ってきて!


マシエリが天井に開いているを、付けたばかりの右手の人差し指で指さした。



「マァ~ジィ~?」


「マジマジ」


「わーったよ~」


ボーグがパタパタと飛んで天井の穴からテラスに消えていくと、教会の入り口から、ナァ~オと子猫が歩いてきた。


「あ、ぬこ~! おいでおいで~」


マシエリはしゃがんで子猫に手招きした。


マシエリから1メートルの距離までくると、子猫が座ってマシエリの顔をジーッと見つめた。


マシエリがチッチッチッと舌を鳴らして子猫を撫でようと右手を伸ばすと、ボーグが天井の穴からをもって戻ってきた。


「ったくよ~。おいらは召使いかっつ~の!」


子猫を見たボーグが、


「マシエリ、逃げろ~!


 と叫び、


「え?」


 とマシエリが振り返ってボーグを見上げた。


その瞬間、子猫のが鋭く伸びて、マシエリの右ひじと左膝をスパッと切断した。


「えっ!?」


「マシエリィ~!」


                (TO BE CONTINUED)

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