「この大砲、カワユクないからキラ~イ」
マシエリが右腕から左手でレーザー砲をはずして、トランクにポイッと投げ入れた。
右腕に、元の白く華奢な義手をつけて、グーパーグーパーしていると、
「1階分おりる手間はぶけてよかったじゃね~か、ケケ」
とボーグが笑った。
マシエリが右腕から左手でレーザー砲をはずして、トランクにポイッと投げ入れた。
右腕に、元の白く華奢な義手をつけて、グーパーグーパーしていると、
「1階分おりる手間はぶけてよかったじゃね~か、ケケ」
とボーグが笑った。
「な~にいってんのよお。あんたの作戦のせいで、上に傘置いてきちゃったじゃないのよお。あんた、飛べるんだから、ちょっと取ってきて!」
マシエリが天井に開いている穴を、付けたばかりの右手の人差し指で指さした。
「マァ~ジィ~?」
「マジマジ」
「わーったよ~」
ボーグがパタパタと飛んで天井の穴からテラスに消えていくと、教会の入り口から、ナァ~オと子猫が歩いてきた。
「あ、ぬこ~! おいでおいで~」
マシエリはしゃがんで子猫に手招きした。
マシエリから1メートルの距離までくると、子猫が座ってマシエリの顔をジーッと見つめた。
マシエリがチッチッチッと舌を鳴らして子猫を撫でようと右手を伸ばすと、ボーグが天井の穴から傘をもって戻ってきた。
「ったくよ~。おいらは召使いかっつ~の!」
子猫を見たボーグが、
「マシエリ、逃げろ~!」
と叫び、
「え?」
とマシエリが振り返ってボーグを見上げた。
その瞬間、子猫の舌が鋭く伸びて、マシエリの右ひじと左膝をスパッと切断した。
「えっ!?」
「マシエリィ~!」
(TO BE CONTINUED)