マシエリがゴテゴテしたアップルパイにさらにフォークを立てて、幸せそうな顔でその切れ端を、あ~んと口に運んだところで、左手首の時計が、


ディロンディロン♪ ディロンディロン♪


大きな音を立てた。


「マシーン接近。周囲に警戒してください」


時計が機械音声の冷静な声で警告する。


男物のように巨大でイカつい作りをしたこの時計は、レーダーの役割を果たしていて、“マシーン”と呼ばれるコンピュータウィルスに侵されたドールを感知する役割を担っている。


 マシーンウィルスによって、ドールの頭の中にある脳を食らうよう命令されていて、命賭けでドールを破壊し、脳を取り出そうとしてくる。


 時計の警告音を聞くと、人工静脈の収縮によりマシエリの顔色は蒼白になり、超高級ラバー製の皮膚に植え込まれた金の産毛にゾワッと鳥肌が立った。


                (TO BE CONTINUED)