装甲少女マシエリ(完結)

運命とたたかう美少女マシエリと相棒ボーグの物語!

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エピソード1 芝生の上のランチ

 芝生の上にピンクのヒョウ柄のレジャーシート広げて、ちょこなんと9歳の少女があぐらをかいている。

 彼女の名はマシエリ


 ランチの時間なのだ。


 レジャーシートの端に、シートが巻くりあがらないよう、大きな大きな黒の旅行カバンを置いて、重石代わりにしている。

 開いたカバンのフタには、傘立て用の筒が付いていて、そこに取りつけた日傘の下、マシエリは日差しを避けてアップルパイを食べている。

 白い陶磁器の皿にのったパイを銀製のフォークで一口大に切って、マシエリは口に運ぶ。

「うんま~い! 生きててよかった~!」


 マシエリが満面の笑みで歓声をあげると、


“ドール”がそんなチャラチャラしたモン食うと、腹ん中、錆びるで~。“ポッド”で十分やろが~」


 と傍をパタパタと滞空飛行しながら、ポッドを飲んでいるボーグが毎度の茶々をいれた。


人はパンのみにて生くるにあらずよ、ボーグ。乙女には雰囲気って大事なの。そんな液体燃料だけじゃ滅入ってしまうわ」


 マシエリが、ボーグからツンと視線をそらすと、


「そんなモンかね~。それに、日傘なんて必要ないやろが~。そもそも、日焼けなんてしね~んだからよ~。ケケ


 とボーグはポッドを飲み干して、ゲブッとガスのゲップをした。


「んもう、きったな~い! いちいちうるさいのよ! そんなんじゃ、女の子にモテないわよ


 マシエリがシッシと手の先をふって、ボーグを追い払うと、


「別に、モテたくなんてね~よ!」


とボーグは口をとがらせ、顔を赤らめた。


「アハハ、赤くなった~!」


 マシエリがからかうと、


うっせ~! ポッド飲んだばっかだから、体が熱もってんだよ~」


とボーグは短い手足をバタつかせた。


                (TO BE CONTINUED)

エピソード2 超絶美少女マシエリ

 マシエリ“ドール”と呼ばれる愛玩用ロボットである。

 ドールは、主に富裕層向けに販売され、子どものできない夫婦、幼くして子どもを亡くした夫婦、独身貴族の男性、その他、購入者によって様々な用途として、寵愛を受けて使用されている。


 愛玩用ロボットであるので、その容姿は美麗を極める。


 透明な海のような蒼い瞳、謎めいたグリーンアイズ、東洋的な神秘さを持つ黒い瞳、西洋人形のような金髪、日本人形のような艶やかな黒髪、透き通る白磁のような肌など


 1000を超えるパーツからカスタムメイドでき、購入者の希望に100%応えることができる。


 マシエリも例に漏れず端麗な容姿を持ち合わせている。


                (TO BE CONTINUED)

エピソード3 ツインテールとメイド服

“ドール”は便宜上、ロボットに区分されているが、厳密にはサイボーグである。


体はすべて機械で作られているが、科学技術の発達した今においても、脳を作ることは叶わぬため、死者の脳が使われている。


脳を使用する際は、ロボット製造法第125条の規定により、脳から完全なる記憶の消去を行わなければならない。


 だが、時として、記憶の消去が完全でない場合がある。


 脳の持ち主に、やり残したことなど、強い思念がある場合である。


 マシエリの場合もそれにあたる。


 なので、マシエリは愛玩ロボットにもかかわらず、黒のゴシックロリータメイド服を身にまとい、長い金髪ツインテールに結わくという、とんちんかんな格好をしている。

                (TO BE CONTINUED)

エピソード4 子守のボーグ

 一方、ボーグ“ボッツ”と呼ばれる育児用ロボットである。

 ボッツ
は、一般家庭に広く普及していて、赤ん坊の世話から幼児の養育ペットの散歩料理まで器用にこなす。

 ボッツの身の丈は30センチほどで、そのほとんどは赤ん坊用の宇宙服のようなユーモラスなデザインをしている。


 背中には天使をモチーフとした小さな羽が付いていて、これで飛行することで、高い場所での雑事や人間と同じ目線で話すことができる。

 通常、ボッツはコンピュータ知能により動作しているが、ボーグの場合、とある事情によって人間の死者の脳が使われている。


 ドールとボッツは双方とも“ポッド”と呼ばれる、マラソンの給水所にあるようなストローと一体化したプラスチック容器に入った液体燃料で動いている。


 ポッド1つにつき、ともに約24時間活動可能となるが、マシエリはポッドカワユクないと嫌っている


                (TO BE CONTINUED)
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